球技大会の準備と告白

2/17
前へ
/205ページ
次へ
 良かった。  万が一他のになったら困るもんね。 「ねえねえ、美夜はどうする? やりたい種目とかある?」  一度各々で相談してからまた意見をまとめるということになって、さっそく花穂が聞きに来た。 「バレーか卓球かなって思ってるんだけど……花穂は?」 「じゃああたしとペアでダブルスの卓球にしようよ。バレーにして、もし熱血な子が一緒になったら面倒だし」 「面倒って……」  悪気はないけど、花穂はいつも思ったことをそのまま口にしてしまう。  基本いい子なだけにもったいないなと思っちゃうんだよね。  でもそれで誰かに何かを言われてもあまり気にしないから問題らしい問題もない。  ある意味幸せな性格をしているともいえるかも。 「いいよね? じゃあさっさと実行委員に伝えに行こう? 埋まってからだと面倒だし」  と、花穂は一緒に行こうとするあたしを置いて実行委員の子に伝えに行ってしまった。 「花穂、早いよ」  いつものことだけど、ちょっと呆れるとともに行動力があって凄いなって思う。  あたしは人より行動が少し遅いから、こういうところで花穂に助けられてることが多い。  逆に落ち着いて考えた方が良いときはあたしの方が役に立ってると思うから、なんだかんだ相性の良い友達なんだと思う。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

164人が本棚に入れています
本棚に追加