球技大会の準備と告白

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 そんな風に改めて友人のことを考えていると、ふと陽呂くんの姿が目に映った。  と言っても、早々に競技を決めた彼は机に突っ伏して寝ているけど。  学校での陽呂くんはいつも大体こんな感じ。  人と話すこと自体少ないし、大抵一人でいる。  友達作らないの? と聞いたこともあるけれど、返ってきた言葉は――。 「俺なんかと友達なりたい奴いるわけないし……それに面倒」  という根暗なものだった。  俺“なんか”なんて言って欲しくないけど、面倒というのも本気っぽかったからあたしは何も言わなかったけど……。  無理してまで友達を作って欲しいわけじゃない。  でも、陽呂くんの学校生活がずっとこのままっていうのも寂しいなと思った。 「美夜ー卓球ダブルスOKだってー」 「そっか、良かった。ありがとね、花穂」 「いいってことよ」  ニカっと笑う花穂につられてあたしも笑った。  陽呂くんにもこんなふうに笑い合える友達がいればいいのに……。  そんな風に思いながら、球技大会の割り当ては決まっていった。  そうして他のクラスも誰がどの競技をやるか決まってきた頃。  あたしはいわゆる告白というものをされた。
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