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「………しよう、瑠風」
純くんのアパートに引っ越したその日の夜。
二人の寝室だよと案内された部屋の奥には、僕の為に用意したというダブルベッド。
背後から抱きしめられ、項に熱い唇が押し当てられる。
「ンッ……」
久し振りの感触に、身体が一気に熱くなり、気持ちが昂ぶっていく。
恭平の事が好きなのに、身体は正直で。
それ以上に、居候という弱い立場と、純くんに対する罪悪感が心を抉り……
──拒否、できなかった。
ダブルベッドに身を沈めれば、優しげな表情を浮かべた純くんが、僕の上にのし掛かる。
「会いたかったよ」
形の良い唇が舞い降り、僕の唇をそっと塞ぐ。
……クチュ、
純くんの熱い舌が差し込まれれば、甘い水音が厭らしく響く。
着ていたシャツの裾が捲られ、そこから侵入する、純くんの長くて綺麗な指先。それが、脇腹から胸元へと滑り上がり、小さく膨らんだ胸の蕾をキュッと摘まむ。
「……っ、」
ぴくんと身体が跳ね上がれば、唇を離した純くんが、嬉しそうに僕の顔を覗く。
「……これから毎日、しようね」
「え……」
涼しげな瞳で微笑み、驚きを隠せない僕の首元へと顔を埋める。
「………」
不純。
僕は……不潔だ。
純くんに言われた通り、足を開いて……後孔を晒す。
そこに、ひとしきり僕の身体を愛撫した純くんの指が宛がわれ……
「……大丈夫だよ。少しずつ、慣れていけばいいから」
「……!」
……つぷ
ズ、ズズ……
指先が、その窄まりに捩じ込まれ、キュッと締まる入り口を押し広げながら、ゆっくりと侵入する。
何とも言えない違和感。
中で蠢く指が、触れさせてはいけない場所を犯していく。
僕の心の中に秘めた感情までをも、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜるみたいに。
「そろそろ、挿れるよ」
「……ん」
片手を僕の顔の横に付き、もう片方の手で僕の膝裏を持ち上げた純くんが、恍惚とした表情で僕を見下ろす。
期待に満ちるその瞳に見つめられ……不安を抱えながらも、ただ頷くしかなくて。
解されたソコに宛がわれる、先程の指よりも熱くて太いモノ。
……だけど。
純くんのを受け入れるには、まだ狭すぎて。……痛いばかりで。
涙を浮かべて痛がる僕を慰めるように、僕の髪や瞼、頬にキスを落とし、優しく横髪を撫でてくれた。
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