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「いやぁ良かった良かった。ジャンルは違っても、大事な根っこは同じなんすね。俺もメタル聴いてみようかな」
陸がケラケラと笑う。夕暮れの帰り道。深月たちと別れた大海は陸と並んで歩いていた。
俺が本当にすべきこと。
大海は覚悟を決め、足を止めた。
「あの、デュオの件なんだが。改めて考えたら、その、娘の手前年齢差を言い訳にするのは気が引けるし。それに君となら、方向性の違いで解散とかも無さそうだし。それに……」
「ん」
大海の言葉を遮り、陸は出会った日のように右手を差し出す。大海は右手でガシガシと頭を掻いた後、ひしと彼の手を取った。
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