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彼女
突然だが、僕が感じている彼女の全てを記してみようと思う。
彼女には独特で、不思議で、不安になるような雰囲気がある。
今にも崩れそうで怖くなるような、張り詰めすぎてあともう少しで切れてしまいそうな糸のように危なっかしい。
そんな空気感を感じる時があるのだ。
彼女をみていて胸がざわめく瞬間が何回もある。
その時は、胸が苦しくなって、もういっそのこと彼女から離れてしまった方が楽なのでは、と思うほどだ。
それでも離れられないのは彼女があまりにも美しすぎから。
彼女を見ていれば目を焼かれてしまいそうなほど綺麗で、それでも、
自分の目を犠牲にしてまでも一生見ていたいと馬鹿みたいな想いを抱いてしまうほど、
彼女は暴力的なまでに美しい
彼女はふと、憂いでいるような顔をする。
ぼんやりしているのともちょっと違う、
悲しそうに遠くを見つめて、何かを考えているのだろうか。
その時ばかりは、僕は本当に彼女が何を考えているのか全く想像がつかないし、何もかも諦めてしまいそうになる。
でも、そんな彼女を無意識にじっと見つめていると、ふっと僕の方を向き瞬きをして哀しそうに笑うのだ。
その顔が、彼女が作り出す空気が、表情が、髪の一本一本までが、これまでのことがどうでも良くなるほどに、あまりにも美しすぎる。
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