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Essence1
翌日から、海はお嬢様教育がスタートした。
まず、物の価値を知ることから始まった。
お凜は、元々お嬢様生活だったので十分に教育を受けて育ってきたが海は、庶民生活も経験していたのである。
なので、素人から始まるのだった。
だけど、海はお転婆なので大人しくしているわけが無い。
お凜を連れて、遊び出すのだ。
「 ねぇ〜リンリン見てみて変顔〜」とこんな感じでちょっかいを掛けてくる。
勿論レッスンはそっちのけ。
でも、お凜からして見れば、元気そうなので
何よりである。
今日も平和な日だ。
愚痴を言いながら海が、お凜のお部屋に駆け込んで来る。
「今日はどうちたの?」とお凜が聴く。
お茶の先生に叱られたぁと泣きながら海はこたえる。
どうやら、話をよく聞けば、
じっと正座が出来なくて、叱られたようである。
「正座は、たちかにシンドいよね。
茶道は正座が基本だもんね。
でも、大丈夫よ!
きっと慣れるはずよ。」
コクコクと、海は頷く。
そうえば、お凜のにぃにが言ってた!
「人間は、諦めないきゃ勝つ!」
にぃには、嘘言わないよ。
だから、海ちゃん諦めちゃダメだからね。
海のお嬢様教育は、こうして、スタートを切った。
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