Essence2

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海side あのキラキラな目。 少しキツい目力。 何よりあのクールな裏に悲しみを隠してそうな雰囲気。 間違いなく、あれはあの時の良く遊んでた子だった。 凛ちゃんである。 たしか、今や日本国内のみならず、海外で活躍中の女優さんだ。 今のわたしとは、交わらない世界だ。 こんなわたしに、話しかけられてもリンちゃんは困るだろう。 小さい頃だって、私ばかり楽しんでいた。 そう思っていたのに… リンちゃんは、筆箱や筆記用具、資料などを全部目の前で落とした。 取り巻きと言うか、勝手に出来ていた校内の、 リンちゃんのファンクラブのメンバーも今は、近くにいない。 なので、拾うだけと思いながら、手渡す。 「ありがとう!」と綺麗な声で言うが、 顔は相変わらず笑ってない。 愛想笑いのみだ。 これが、他人ならその愛想笑いに騙されてるんだろう。
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