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チーム3
それからもカズさんとは時間が合えばGチャットの部屋に集まり一緒にプレイした。もしかしたら年が近いのかカズさんとはすぐに友達になれた。学校では一人で特に寂しくはないけどやっぱり友達ができるのは嬉しい。
それからは毎日のようにカズさんと一緒に遊んだ。少なくとも互いに敬語もなくなってタメ口で話すようになるぐらいは。それとこれはあとから知ったんだけどどうやらカズさんはやっぱりボクと同じ年齢らしい。
「カズさん最後のナイスだったよ」
「そろそろ。カズでいいって」
「分かったよ。……カズ」
何だろう。改めて呼び捨てにするって照れる。
だけどそんな恥ずかしさと慣れない違和感は数ランクを回している内にどこかへ消え去っていた。
「あー! また負けた」
「ここら辺のランク帯って結構フルパとか多いから中々勝てないね」
「なぁー。そろそろ俺らもフルパでやりたくね?」
「まぁ確かに。KnBeeさんの動画でもランクで勝ちたいならフルパにするのが手っ取り早いって言ってたし。でもどうやって人見つけるの?」
「そーだな。やっぱり同じランク帯かつやってて楽しい人とがいいからなぁ」
「SNS?」
「んー。あっ! こんなのどうだ。ランクでvc使っていい人そうだったらパーティーに誘ってみるってのは?」
「でも答えてくれるかな?」
「とりあえずやってみようぜ。とりあえずvcできる人がいいからvcで返してくれる人を探すか」
それから五試合ほどvcで色々と話しかけてみたけどvcで返してくれる人はいなかった。チームチャットでの報告や暴言言ってる人はいたけど。
だけど次の六試合目。相手のマッチポイントで味方が1v3クラッチを決めたことで試合は延長に持ち込まれた。相手は結構強くそれに興奮したカズはvcでそのプレイヤーに色々と言っていた。
「ナイスです! 今のめっちゃ強かったっすね! 最後の撃ち合いなんかよくあのHPで勝てましたね。いや、つえぇ」
「分かったからうっさい」
すると大人な女性といった感じで少し低めの声が溜息交じりに呟いた。ID的にもクラッチを決めた人だ。荒っぽい言葉とそこまで明るい声ではなかったが怒っているわけじゃなさそう。
「あっ、すみませーん」
その人はそれから延長ラウンドでちょくちょくvcでも報告をくれるようになった。そのおかげもあって試合には見事勝つことができホーム画面に戻るとカズが一言。
「さっきの人、いい人そうだったし上手かったし誘ってみねー?」
「でも試合終わったしどうするの?」
「IDメモっといた」
「何かこわっ!」
「は? 良さそうな人いたら誘うっていうあれだっただろ」
「そうだけどさ。そのワードが怖かった」
「何でだよ。まぁとりあえず一緒にやってくれるかメッセージ送ってみるわ」
送ったメッセージはすぐに返信が来た。
「おっ! いいってよ!」
「じゃあ誘ってよ」
「フレンド申請して……。ゲームとパーティーチャットに招待っと」
カズが招待するとGチャットの入室音がすぐに鳴った。
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