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間違いなく、性格は良さそうだ。
エレベーターホールまで彼を見送り、応接室にもどった。
田所が持参した資料を封筒にしまい、自席に戻ろうとしたとき、「杏子」と声をかけられた。
見ると、亘が会議室のドア口に腕を組んでもたれかかっていた。
「とし……所長」
危うく下の名前で呼びそうになる。
彼は姿勢を正して後ろ手でドアを閉めると、わたしのほうに歩み寄ってきた。
「あいつ、なんか見とれてたぜ、杏子に。気があるんじゃない?」
「まさか。あんな若い子がわたしなんかに興味持つわけないって」
「そんなこと言って、まんざらでも無さそうな顔してたじゃん。つまみ喰いしようと狙ってんじゃないのか」
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