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助けを求めるこえ
「あぁーっ。俺が勇者だっての。もう助けねぇ。」
「ん?……はぁ、もう誰も助けねぇ。」
勇者の能力として、小さな叫びがどこからか脳内に届いたが、昨日の事に不貞腐れ、洞窟に戻り寝転がる。
ザザザザッ
その日の夜大雨が降り始めた。
生憎洞窟の中で、濡れずに済んでいたがシュウの脳内の助けを求める声の大きさが弱まっていることに気づいた。
「あぁ……もう。どこだよ!」
盾で雨を除けながら、弱まる声の主を探し始めた。
「ニャ……ア」
木の陰に隠れて小さな声で鳴く、子猫を見つけた。
「お前かよ、ほらっ早くこっちこい。」
子猫を抱え上げ洞窟に急いでもどった。
火を焚きながら、シュウは子猫を抱きながら知らないうちに眠っていた。
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