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「今日は、これから赤ちゃんとして生まれていく芽生え組の皆さんに赤ちゃんとしてのたしなみをお伝えします」
先生が、黒板をぽんとたたいたので、あばばばば…ぶぶう…と隣通しでおしゃべりしていた赤ちゃんたちは、しずかになって前をむきました。
『赤ちゃんとしてのたしなみ』
白いチョークでおおきな文字。みんなゆりかごのなかからじっとみつめます。
1. よく泣きましょう
「赤ちゃんの仕事で一番大事なのは、泣くことです」
それをみて、みんないっせいに元気よく泣きだしました。
「はいはい、みなさんよくできました。もういいですよ」
先生の声に、みんなすぐにしずかになります。ひとりだけ、まだぐずっている子がいるよ……もう大丈夫。
「おなかがすいたとき、ねむいとき、あついとき、さむいとき、こっちをむいてほしいとき、いつでも泣きましょう。今みたいに元気よく泣くと、大人の人たちはすぐにこっちをむいてくれます」
ふむふむ……みんないっしょうけんめいです。
「泣き方にもくふうをしましょう」
お腹がすいたとき、おむつが気持ち悪いとき、こっちをむいてほしいとき……先生がお手本をみせてくれます。
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