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「あぁ、使えるぜ。オレは身体が“鋼鉄”のように硬いのさ。
コイツのおかげで、ここに来る途中、チンピラに殴られた時、痛がってよ。オレは仕返しに、この拳で奴らの鼻の骨をへし折って、返り討ちしてやったのさ。」
(チンピラ?)
オレは心の中で、ふと思った。
この世界では“第2の人生”が歩める代償に“犯罪”は頑固禁止というルールがある。何故、そんな奴がここにいるのだろうか?
もちろん、”暴力”もれっきとした”犯罪”だ。
「本当かよ? じゃあ、試しに殴ってもいいか?」
バクヂが拳を固め、テツロ―に問いかける。背が高く、ガタイのいいバクヂは、おそらく兄弟では、一番ケンカが強いだろう。
「あぁ、構わないぜ。殴って後悔するがいい。」
テツロ―がバクヂに挑発するかのように、指を動かし、声を上げた。
全く恐れていないのか、彼は冷静だった。
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