プロローグ

1/1
前へ
/106ページ
次へ

プロローグ

初恋が訪れた街がある 想い出がある 誰しもの胸に物語がある セピア色に褪せた記憶の片隅に ほとばしる青春の息吹が眠っている たぎる想いは 胸底から湧き出で 焦がし 切ない怒涛となって押し寄せ 時にはしどけなく身悶えて掻き毟る 旅立ちの歌を口ずさみながら振り返れば 置き去りにした足跡が 未来へと舵を切っていたことに気づくだろう もう迷わない 青春の悔恨を 狂おしく燃え盛る(ほむら)に変え 胸に灯したまま歩き続ける 新たな物語を紡ぐために
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加