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第1話:君を想い描く夢
君の居ない場所で、
君の温かい記憶に包まれて…
今でもふと涙まみれで起きる朝…
まだ、君の強力な「幸せの魔法」
が解けないから、
むねが痛くなるんだ
今でも涙が溢れるんだ
せつなくてせつなくて
立ち止まる時もあるんだ
でも、この君の魔法のおかげで
幸せな気持ちに
…今もなれるんだ
無情なまでに過ぎ去る日々…
冗談みたいなスピードで過ぎ去る時間…
あの頃のものは無くなり
また、新しいものが生まれる…
桜が舞、散り
鮮やかな木々の緑映える春
優しい木漏れ日
くっきりとした影を落とす地面
眩しい空の青、入道雲
セミの鳴き声が響く夏の暑さ
肌寒くなり、上着を一枚羽織る秋の夕暮れ
紅葉の美しさとせつなさ
冬の寒さに凍える手、降り積もる雪の夜
そんないくつもの季節が
何度も通りすぎて
僕も何度も歳を重ねて…
うつろい行くこの世界…
変わっていくこの世界…
でも唯一、
変わらないのは
君の「記憶」だけ…
偶然でも…
もしかしたら…
そんな淡い期待も…
電話…
メール…
そんな勇気も…
今の自分なら絶対に…
何であの時あんな事を…
無理だって事はわかっていても
叫びたくなる…
タイムリープしてもう一度、
あの時に戻れたら…
未熟なあの時の自分に…
まだ、
リーマンショックも起きてない
ビットコインもまだない
今ではインフラのように普及した
チャットメッセージアプリすらない
スマホもない、ガラケー時代…
僕は君に「また、会いたい」という
気持ちだけで
「君の記憶」をまとめた
読み返すだけで
君に会える
僕にとって大切なストーリー
君の笑顔や泣き顔、
温もりを近くに感じる…
あの時の二人に会える物語…
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