交通事故

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交通事故後、しばらくした頃にヘルニアを発症した。 立つことも歩くことも、苦痛になりながらもリハビリに通い、何種類も処方された薬を服薬した結果、顔は浮腫でパンパンになり、自然と外出する気にも仕事をする気も失せていった。 この状況は、母親にとってはヨダレが出るほど美味しい状況だった。 私といえば、休職していて収入もないのに、リハビリに通う支払いは交通事故扱いで、健康保険は使えず、支払いは毎回10割負担だった。 貯金通帳を見るのが悲しくなり、何故生きていたのか、何故に生かされているのかを考えるようにもなった。 そんな私とは真逆で、母親は定期的に訪れる相手側の保険会社相手に、私の状態と不満を並べることに意欲を燃やしていた。 他人からは、娘を心配してのように思えるだろう。でも、実際は保険金目当てに頑張っているだけだ。 そんな母親の姿に私はうんざりだった。
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