家を出る決意

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私は見た…書院障子が少し開いている間から、その音が何なのかを。 それは、バスタオルだった。乾いていたのか、湿っていたのか、濡れていたのかまでは確認していないが、まるで濡れたバスタオルでムチ打つような凄い音だった。 この光景を見たときに私は思った。 『この家、終わったわ…。』 これ以上、この家にいる意味なんかないと私は静かに家を出ることを決意した。
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