消し去りたい記憶

計画的の家出

私は家出計画を内密に進めていた。

人生初の一人暮らしで、何にどれだけ必要かなど全くわからなかった。
この頃には、すでにチーマは親元を離れて結婚生活を送っていた。
私は一番にチーマに相談した。
私の収入を確認し、電卓でパッと計算して大丈夫だろうと細かい諸費用まできちんと説明してくれた。

私は賃貸マンションを契約し、家電と家具を購入。
必要な物は少しずつバレないようにマンションに動かした。

そして、私は妹にだけ家を出て一人暮らしをすることを告げ、両親には何も告げずに家を出た。

そして、私の静かな一人暮らしが始まった。それでも、一度ぐらいは心配されて両親から連絡があるのかと思っていたが全くなかった。
わかってはいたが、両親の夫婦仲と同じように親子関係まで冷めきっていたようだった。
そう、凄く素敵な両親に私は心が打たれ涙も出なかった。