婚約破棄の罰

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それは、突然始まった…自分の思い通りにならない、不機嫌なときに暴力で解決しようとする彼。 マンションに転がり込み、少しのバイトしかせず、生活費として月に10000円を渡され、毎日昼飯代と財布から1000円を抜き取って行く。友達からの連絡すら不機嫌スイッチが入り、携帯を投げられる。酷い時には携帯を二つ折りに割られたこともあった。 こんな散々な日々が馬鹿らしく思い、別れを切り出した。その瞬間に、私は見事にグーの拳で殴られた。 その場所が車内だったので、左の頬を殴られた衝撃で、頭の右側面を強く窓に打ちつけられた。 別れることもできない私の頭には、暴力を受け続けてきた母親がいた。 死にたいと強く願う母親の姿は、一人暮らしをしても頭から離れなかった。
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