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自殺カウントダウンの始まり
掛け持ちしていたバイト先の上司が
70代くらいの男性の茶飲み友達を探していた。
そんなご老人のような年代の方と関わることも私にはないと、お付き合いも大変だなと他人事のように聞き流していた。
その上司から提案されたのが、私の母親はどうかということだった。
どうしても、その方の茶飲み友達を見つけてあげたい上司。
相手の方は社長さんで、母親とは20歳差もあり、茶飲み友達ぐらいなら問題ないだろう。
父親の元を離れ、まだまだ塞ぎ込み闇だらけの母親にダメもとでこの話を持ちかけた。
絶対に断ると思いきや、いつになく前向きな母親に私が一番驚いた。
茶飲み友達だとしても、どんな方なのか私も知っておいたほうがいいと思い、紹介される食事の席に私も参加させてもらった。
見るからに品が良さそうで、何も心配することもなさそうに感じたので、私は途中で失礼した。
少しでも元気になればとの思いだけで紹介した、この席が相手の社長さんを苦しめることになり、母親の自殺のきっかけにもなり、更に私自身を苦しめることになるとは、この頃の私は何も知らなかった。
そう、この時に母親の自殺のカウントダウンが始まった。
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