写真の向こうの世界線

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写真の向こうの世界線

写真に写るのが好きではなかった。 切り取られた瞬間が別の世界線に存在しているような感覚があるから。 もし、あの時「ごめん」と謝っていたら、なんて想像してしまう。 最後に撮った写真は笑っていた。 写真を握り潰す。 現在と異なる世界線を認めたくなくて。 ぐしゃりと、握り潰した。
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