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「中学生さんかね?」そういうと店主はニッコリと微笑んだ。
「ゆっくり見てくださいな。」
勇也はしばらく硬直していたが「は、はぃ。」とようやく言葉を返した。
すぐに店を出るわけにもいかないので、とりあえずいろいろ眺めてみる。
ひとつのギターが目に留まった。そして勇也は自分の目を疑った。値札を見ると0円となっている。もし中古だったにしても、この値段はおかしい。
「あのーすいません。これ、本当に0円ですか?」
店主が近づいてくる。
「ほほう。それかね。むろんタダ。偽りはない。」
「普通の中古のギターですよね?」
「中古には違いないが、普通ではない。」
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