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「本当ですね。隆一さんはしっかりしているから、そこのところは大丈夫だと思っています。」
そうして、2人は夜のラブホテル街へと消えていった。
スイートルームのソファに、2人は腰を掛けていた。
「早苗、愛しているよ。」
「ほんのひとときだけの関係で、ここまで幸せになれるなんて今日は本当にありがとう。ところで、これが今回のお金?」
「そうだ。15万円あれば1ヶ月は食べていけるだろう。」
「さすがIT会社の社長さん。パパ活の報酬も太っ腹ですね。」
そして、2人は互いの躰を曝け出した。
「ところで、本当にゴム着けているよね?」
「もちろんだ。俺には嫁がいる。もしも不倫がバレてなおかつ相手の女性を妊娠させたとしたら大問題だ。」
「そうだよね。アタシはパパ活をしているだけ。セックスはご褒美だと思っている。」
隆一の黒い蛇が早苗の花弁に絡みつく。
早苗は、喘ぎ声を上げる。その顔は、苦しんでいるようにも見え、悦に入っているようにも見えた。
「ああっ・・・。そこっ・・・。」
隆一の腰の動きが段々と早くなる。
腰の動きに合わせて、互いの心臓の鼓動が早くなる。
――そして、一瞬心臓が大きく脈を打って、早苗は絶頂した。
翌朝。
早苗は目を醒ました。そして隆一に話しかける。
「おはよう。昨夜は気持ちよかった。これまでにない経験だったよ。」
しかし、隆一は眠っているのか無反応である。
「昨夜、あんなことしちゃったから疲れちゃったのかな。男性のセックス時のカロリー消費量は半端ないって聞くし。」
その時だった。
早苗は隆一に対するある異変に気づいた。
隆一の躰の体温が氷のように冷たかった。そして、脈を打っていなかった。
つまり、隆一は死んでいたのだ。
「きゃあああああああああああああッ!」
早苗は悲鳴を上げる。
ベッドの上で、梅野隆一だったモノが泡を吹いていた。
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