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――こりゃあまずいなあ。
小暮は気がついた。
なれない山道を車で走っていたのだが、どうやら道に迷ったようなのだ。
おまけにこの辺りの土地勘はゼロで、ナビもない。
つまりどこをどう通ったのか、今どこにいるのかが皆目わからないのだ。
引き返すと言っても、それで正しい道に戻れるという保証は全くない。
――さて、どうするか。
考えて、小暮はこのまま進むことにした。
幸いこの山は小さくはないが、それほど大きいわけでもない。
このまま進めばそのうちに山を抜けるだろうと思ったのだ。
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