レンタルメンタル

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出来れば物流までこぎつけたかったが今日はノー残業デーだ。 慣れない仕事をした俺はいつもより使い過ぎた頭を休めたい、ある意味ラッキーだと思い帰路に着いた。 「ただいま……」 「おかえりぃ、あれ?何仕事で疲れましたみたいな顔してるの?」 「だって仕事してきたもん」 と今日あった事を話した。 「あっ、オカン。今はお節料理ってみんな作るのかなぁ?」 「はぁ?何真面目に仕事の話ししようとしてんのよ。そうだねぇ、お節料理って正月くらい奥さんが料理をしなくてもいいように、でもご馳走をってのでああなったんだって。でも今は正月から店やってるからねぇ。だから別に暮れの忙しい時にわざわざってのは減ってるんじゃないの?」 それからオカンの正月の思い出マシンガントークが続いていた。 ***** 朝が来た。昨日と違い慌てる事なく、いつもより早い電車に乗った。 「宮部君おはよう、今日は早いね。どう?間に合いそう?」 「とにかくやるだけやってみます」 昨日言っていた仕入れ部門から昆布の仕入値のメールが届いた。 「えっ?はぃ~っ!」 俺はエクセルの関数表に数字を打ち込んだ。 これじゃぁ、原料、包材費、物流費、その他の経費を考えるとあの価格で販売が出来ない。 俺は受話器に手をかけた。またあの秋田弁と話すのか……。その時、昨日の部長の言葉を思い出した。「仕方ないでしょコストがかかるんだから] まてよ?もう一度コストを見直そう。何か良い方法があるかもしれない。 頭の中でイメージをした。原料から製品になり店先に並ぶまで。それを図に書いてみた。 そしてある事に気がついた。
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