一方通行

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棚の奥の方に残っている商品を前に並べ直しながら次に発注するものをある程度売れ残りの数を見ながら予測していく。 そろそろ発注の数を端末に入れないと… コンビニのバイト歴2年、今年で23歳の僕、瀬川七月は慣れたように作業をしながらコンビニ内を回っていく。 レジのお客が混んできたようで最近入った、今は研修中の若い女子高生が不安そうにこちらを伺っている。 「次にお待ちのお客様こちらへどうぞ」 休止板を下げ、隣のレジを開けてお客を自分の方にも流れさせる。 「こちらは温めますか?」 「あっためねーよ、急いでんだから速くしろ」 「申し訳ございません、袋ご利用しますか?」 「あぁ!?いるに決まってんだろ!見りゃ分かるだろ」 「失礼なことをお聞きしました。お支払方法はどうなさいますか」 「現金!財布だしてんだから分かれや」 「申し訳ございません、お会計1097円になります」 理不尽に怒ってくるお客をスルーしながらも頭の中で言い返す。 "そのズボンのポケットからエコバッグが出てきたときの気持ち考えたことありますか? 財布出してたら当たり前の様に現金とはならないです、カードの場合もありますから。" そんなことを思いながら袋に商品を詰め、お客から現金を預かってお釣を返す。 そんな毎日行っている作業をただ繰り返した。 お客のラッシュが止まり、僕と女子高生があがるので奥に戻り、歴の長いおばさま達がお喋りをしながらレジへと出た。 「瀬川さん大丈夫でした?あの理不尽な客」
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