一方通行

「あぁ…大丈夫ですよ、ありがとうございます」

「あぁゆうやつほんと許せない！」

若い女子高生、鈴木さんは水を飲みながらも先程のお客に対しての文句を言っている。

「てか瀬川さん愚痴とか言わないんですか？」

「うーん、確かにあんまり言ったことないですね」

「すごいなぁ…尊敬します！私なんかいっつもイライラしてばっかなんで…」

「鈴木さんは元気だし、いつも気を遣ってくれるところがすごく大人だと思いますよ、そうゆうところ尊敬してますし、いつも助けられてます」

「瀬川さぁん！」

感動した！そんな表情を浮かべながら鈴木さんがいつものように抱きついてくる。

うーん…いつもこうされると男として見られてないようで傷つくなぁ…

「こら、男にそんなことしちゃ駄目です、鈴木さん可愛いし危ないですよ」

「瀬川さんにならいいです！美人だし！」

「あ、はは…美人…」

中々に傷つくことを連発され心がすり減っていく。

悪気はないんだろうなぁ…

「それか…付き合っちゃいます？」

僕より少し小さい身長の彼女が僕の首に手を回し、上目遣いをしてくる。