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帰り道、歩きながら持ち歩いている消臭剤のスプレーを服にかける。
すんすん…
よし、鈴木さんの匂いはもうしてないだろう。これなら大丈夫かな…
家に帰ると今日は残業がなかったのかいつならまだ帰ってきていないはずの成田五月がおかえり、と出迎えてくれた。
「五月…はやかったね」
五月は、僕達が大学生の時に知り合って付き合い始めた。
ゲイだった僕を受け入れて初めて愛してくれた大切な人だ。
「うん、今日は仕事押し付けられることもなく定時で上がれたんだ」
「そっか、良かったね…あ、すぐに夜ご飯作るから」
なんだか肉じゃがを食べたい気分続きで、やっと今日作れると楽しみにしていた。
五月にも伝えていたので、もしかしたらそれではやく帰ってきてくれたのかもしれない。一緒に食べれると思うと嬉しくてすぐに肩にかけていた荷物を置いて手を洗いに洗面台に向かった。
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