怖がり

1/1
前へ
/39ページ
次へ

怖がり

「僕は、君のことずっと信じてなかったよ。      人のことを信じられないんだ  信じるのが怖いんだよ。    誰だって、自分が一番可愛いだろ?  僕はその気持ちが人一倍強いだけで別に、変なことじゃない。  単純に怖いことに近づきたくないだけだ。」 『つまり、傷つきたくないってこと?』 「そうだよ。」 『でも…、そんなんじゃ何も始まらないわ。』 「はっ、何も…」 『え?』 「何も始まらなくていいよ!!  なんでみんな揃ってそういうふうに言うんだ!    それはお前が傷つきたくないだけだろって、  そんなに怖がってちゃ何も始まらない、楽しめない、素晴らしいものを感じられないって…  別にいいじゃないか!!!! …、ほんとに、僕は別にそれでいいんだ。  傷つきたくない…、絶対に。  もう…、もう二度と傷つきたくないって思うくらい、今まで十分傷ついたんだ…」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加