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当然の展開というか、
ベッドまで来たはいいが、、この先どうすれば、、
服を脱ぐのか?キスをすればいいのか??
私はベッドに腰かけたまま頭をフル回転させてた。
えーっと、現場の時はどうだったっけ??
何でこんな肝心な時に出てこないの!あれだけ撮影してるのにっ!
人というものはいざという時息をするのも忘れる位、いつもの日常を忘れてしまうものだ。
私が膝に置いた手をぎゅっと握りしめて考えているその横でアメは私を優しく見続けている。
焦る!何か、しなきゃ!!!
テンパってる私を暫く見ていたアメが、優しい声で言った。
「あけちゃん。目をつむってみて?大丈夫。何にも驚かせたりしないから。」
私は完全に力の入った身体のまま、アメの言う通り目を閉じた。
一分位経っただろうか?次第に身体の力も抜けてきた。その間、アメは私に触れようともしなかった。
「あけちゃん。そのまま目を閉じてて。絶対怖い事はしない。だから眠ってるつもりで僕に預けて。」
え?え?
目を閉じて力は抜けたものの、眠ってるつもりで??預ける?ん??
目を閉じたまま混乱してる私の首と膝にアメの腕が滑り込む。
そしてそのままベッドに横たわる姿勢になった。
わわっ!
突然触れられた事により、また身体が強張る。横になった時には緊張で、かなりきつく目を閉じていた。
「大丈夫。あけちゃん。大丈夫。怖くない。」
アメが囁く。
そして、ずっと「大丈夫。」を繰り返しながら私の頭を撫でる。
アメの「大丈夫。」の呪文のせいか、徐々に強張りが解けていく。
アメの手が頭から顔、耳、首と優しく撫でる。
そして私の手を取り、手の甲にキスをする。
キスが今度はさっきと逆再生で戻ってくる。
手の甲から腕、首、耳、額にキスしてそれから唇に優しくキスをされる。
優しいマッサージを受けている様な心地になった。
もう全身力も入っていない。
私はアメの「大丈夫」の呪文を聞いているだけ。耳に心地よく、それに酔っていた。
アメの唇が触れる所はポン、ポンっと温かい、何かふわっとした様な物が触れる感触。
暫く優しいキスの時間は続いた。
眠りに落ちそうな程心地いい。
アメの手が私のブラウスの第一ボタンに手をかけた瞬間、私は我に返った。
「ちょ、!待って!」
私は両手でアメの手を掴んだ。
やっぱり、、ダメかもっ!!怖いっ!
アメは私の言葉通り、ピタッと動きを止めた。
「あ、、あのっ、、えっと、、」
私はこの状況を何て説明していいのかわからない。
「あけちゃん。」
「初めてなのっ!!!!」
殆ど同時だった。
アメは言った。
「僕も初めてだよ。だからとっても緊張してる。ほらっ。」
アメは私の手を取り、自分の胸に手をあてさせた。
ほんとだ、、アメ、凄く、ドキドキしてる。
あれだけ優しく「大丈夫。」を繰り返していたのは余裕があるからじゃなく、自分にも言い聞かせてたのかな?
アメも大丈夫じゃないじゃん。
何だか凄く安心した。
それでいてとても大切に扱われているんだという事もわかった。
「沢山勉強したんだけどね、いざ、あけちゃん目の前にしたら、どうしていいか分からなくて。じゃあもう僕があけちゃんにしたい事しようって。でも嫌われたらどうしよう?の方が大きいけど、、、こんな僕でもいいかな?」
アメは照れた様な、困った様な顔をしている。汗までかいて、、
私は心が熱くなった。私はこんなにアメに大切にされて、想われているんだ、と。
私の作品にも歴史にもこんな場面は出てきた事はない。
でも私の人生の中で一番心が熱くなった時間だった。
「アメ、、、ありがとう。」
私はもじもじしてドキドキしているアメを思い切り抱き締めた。
「こっちこそ、ありがとう。あけちゃん。大好きだよ。」
アメも抱き締め返す。
凄く熱くて、嬉しくて、何だか泣きそうになった。
「アメ、、続き、お願い出来るかな?、、、私には、無理そう、、、」
涙で潤んだ私の顔にアメは手をあて、
「うん。大丈夫。」
と言った。その言葉は私になのか、自分自身へなのか、、
「怖かったら目を閉じてていいからね。」
さっきを思い出して?
私はまたベッドに横になり、全身全霊をアメに委ねる事にした。大丈夫。怖くない。
相変わらずの優しいキスと共に、アメの「大丈夫。」の呪文。
また私は脱力していく。
今度はボタンに手をかけられても、少し強張ったけど、「大丈夫。」に意識を向けた。
一つ、二つとボタンは外され、まずは上半身。
露になった私の上半身にアメはキスする。何故か乳房は避け優しく撫でる。
一通り上半身へのキスマッサージが終わった時、パンツのウエストボタンが外される。
私はずっと目を閉じていた。
アメの顔が見れないのだ。
目を閉じている分、余計に次へのステップに敏感になる。
感じている、という余裕などない。
パンツをゆっくり下ろされる。
下着一枚になった私。
あぁ、また緊張してきた、、
アメの手が離れる。布ずれの音がする。
私は細く目をあけ、横を見た。
アメが服を脱いでいた。その身体は昨日までの風呂上がりの身体とは違った。
男の身体だった。
全裸になったのであろうアメが次にした行動は、「私にかけ布団をかける」だった。
しかし不思議。布団をかけられただけなのに、それだけなのに緊張感が抜けていく。
その布団の中にアメが入って来た。
裸のまま、アメは布団の中で私を抱き締める。
温かい、、、
「ね、あけちゃん聞いて、僕の心臓。」
多分私より動悸が凄い。
「あけちゃん。目を明けて、僕を見て。大丈夫だから。」
今まで固く閉じてた目を開き、アメを見た。
アメは頑張って作った様な笑顔をした。
その頑張ってる感がとても必死で、そして私を安心させようとするのが分かる。
暫くはそのまま抱き合った。
アメの心臓の音を聞きながら、
お互いの身体の温もりが同じになるまで、、、
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