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インタビューの終わりに、真寛から全校生徒へ熱いメッセージが伝えられた。謙虚さの中に生徒会長としての確かなプライドも覗かせた堂々たるスピーチに、カメラをかまえていたはずの透子は思わずファインダーから目を離し、真寛を見た。端的に言って、かっこよかった。
ありがとうございました、と新聞部部長の永澤美弥は丁寧に頭を下げ、机に置かれていたボイスレコーダーの録音を停止する。室内に漂っていた緊張感が消失し、誰ともなくホッと息を吐き出した。
「ありがとう、暁くん。さすがだね。いいスピーチでした」
「永澤先輩こそ、ご苦労様でした。今の内容で、ちゃんとした記事として成立しそうですか?」
「もちろん。十分すぎるくらいだよ」
「よかった。新聞の発行、楽しみにしていますね」
「おまかせあれ。生徒会諸氏の期待にバッチリこたえて見せましょう」
調子のいい美弥の返答に、生徒会室が和やかな笑みに包まれる。取材後のオフショットとして、透子は一枚、真寛や他の生徒会役員が写る自然体な姿を撮影した。
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