芽生えふりかけ

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メバ博士は、残った芽生えふりかけを食事中の助手の弁当にふりかけた。 「新しく開発したふりかけだ。味見してみてくれ」 「博士、ふりかける前に言って下さいよ」 助手は困惑しながらも、一口食べた。 飲み込んだ瞬間、頭に小さい芽が生えた助手はメバ博士の手を握る。 「博士、僕…今まで沢山の発明をしてきた博士のこの手が…好きです」 助手は両手でメバ博士の手を撫でる。 「そういうのは芽生えなくていい!」 メバ博士は助手の手を払い、助手の頭の芽を抜いた。 「あれ?僕は一体何を…って博士!?」 「また食べられたら厄介だからな」 メバ博士は正気に戻った助手を横目に、助手の弁当を全て平らげる。 「博士、頭から芽が…」 助手はメバ博士の頭から生えた大きい芽に驚く。 今まで生えた芽の中で一番大きい。 「ご馳走さま。食後の運動に少し散歩してくる」 メバ博士は弁当箱を助手に渡し、研究所の外へ出た。 今日は快晴で雲ひとつない。 メバ博士は太陽に向かって両手を広げる。 「太陽がこんなに気持ち良かったなんて…今まで暗い所に居た私が馬鹿みたいだ!」 太陽の光を浴びながら、メバ博士は全力で走り出す。 太陽嫌いだったのが嘘かのように。
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