滅人衝動

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宇宙人との同居生活も二週間が過ぎた頃、彼女はソファーに寝転びタブレットを眺めながらこんな事を言い出した 「ねえなんか面白い遊び教えて」 「仕事はいいのか?」 「実はもうやることがないの。暗号が原始的過ぎるからネット上の情報を複写して解析するAIを作ってみたんだけど、これ放っとくだけで仕事おわりそ」 「へぇじゃあもうこの星とはおさらばってわけか」 「残念なことにそうはならないんだな。三ヶ月は調査するのが義務なのよ」 てことはそもそも最短で帰るつもりでいたんだなこいつは 俺は少し考えてみた 遊びと聞いて思い浮かぶものは多いがやはりゲームだろう とはいえテレビゲームは宇宙人には技術的な部分で受け入れられない可能性がある 20年前のゲームをやってもグラフィックがきつい感覚だ であれば逆に卓上ゲームなんかのより原始的なものを勧めるのがいいのかもしれない 「麻雀でもやってみたらどうだ?」 「麻雀?これか。ふぅんなるほどなるほど……ってダメじゃん!雀荘私の見た目じゃ年齢制限で入れないよきっと!」 「雀荘じゃなくても出来るよ。ネット麻雀ってのがあってな」 ノートパソコンを貸しネット麻雀のサイトを開く。俺も一時期暇潰しで利用していたサイトだ 「ここでアカウントを登録して」 「ふむふむ」
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