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卒業も近づいてきたころ、家に帰った夕食のときに、おじちゃんが
「なあ日向子」と真面目な顔をして、話しかけてきた。
「卒業したら、こっちに帰ってきてくれんか?」
「だんだん体が言うこときかんようになってきてなあ」
店を続けるのが、大変らしい。具合悪いのかもしれん。
「わかった!そうする!」日向子は即答した。
「ええのんか?悪いなあ」
「なに言うてんの!おじちゃんもおばちゃんも、長生きして欲しいやん!
家族やもん!大事な家族やもん!」
またこの家で暮らすんや!
また向日葵を植えて、
まっすぐに、元気に生きていくぞ!
お母ちゃん、見ててな!
(了)
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