あなたの苦しみを知ってから私は目標ができました

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 あなたを初めて見たのは、地元の中学生ボランティアグループの集まりだった。 全員知っている中学生のグループの中に初めて見る短髪で背の高い男子がいた。  「誰?」と、一瞬、思ったけどすぐに頭から消え去った。 この日は朝から地域の盆踊り大会の舞台と櫓づくりなど暑い中大変な作業になることが予想されていたからだ。 男子は力仕事の舞台と櫓造りが中心で、女子は長い配線にちょうちんをつけて、中に電球を付けるなど飾り付けが主だった。 あまりの暑さに休憩を挟むように町内会の世話人さんが声がけにみえた。 手には冷えたスポーツドリンクを持っていた。 正直、世話人さんよりみんなの目はペットボトルに釘付けだった。 飲めば、喉を鳴らし一気飲み。 「プッハ〜」とみんな同時に言ったので大笑いが起きたんだった。
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