あなたの苦しみを知ってから私は目標ができました

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そんなことを考えていると、後ろから「中村さん?!」と声がかかった。 私はびっくりして、後ろを振り向いた。 夏菜子は、トイレに行っていて私一人だ。 声の主は、あの例の短髪で背の高い…え〜と…なんて言ったっけ? 「早川!早川洸太!」 明らかに忘れられているとわかったみたい。 ヤバ! お化け屋敷の準備の時に一緒に暗幕を張ったとき、名前だけは聞いたんだった。 「中村さん、あの時はお疲れさま!」 私は取り繕うように慌てて 「あ、お疲れ様でした…」 「本田さん(夏菜子)は、矢野くんと先に帰るって中村さんに言っといてだって」 もう、夏菜子ったら!矢野くんとうまく帰ることができたんだ… 「早川くん、わかった。ありがとう」 伝言を言いに来てくれただけだと思っていた早川くんは、まだ何か言いたそうで、そこにいた。
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