3、ある恋人たちの悩み

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キッチンに向かい、オーダーの品を準備した。 苺、林檎、パイ生地、タルト生地、卵など。 しばらくして、全てのオーダーの品ができあがり、お客様のもとへ向かう。 「お待たせいたしました。お先に、苺のタルトとミントティーでございます。」 女性が軽く手を挙げた。彼女の前にそれを置く。 続いて、男性の前にアップルパイとアールグレイのアイスティーを前に置いた。 「ごゆっくり、おくつろぎくださいませ。」 そう言って、カウンターに戻った。 テーブル席から二人の会話が聞こえてくる。 「そろそろ、籍入れてもいいんじゃないかって思ってるんだけど、サキはどう思う?」 「…まだ、ちょっと心の準備が整ってないかな。」 「そっか……。もしかして、結婚したいって思ってるの、俺だけ?サキは嫌なのか?」 「そういう意味じゃ、ないけど……。」 どうやら、2人は結婚のことについて悩んでいるようだ。 「ずっと悩んでたら終わらないだろ。だからこうしてCozsul(ここ)に来たんじゃないか。悩みを相談しようって。」 男性が女性に語りかけた。
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