Cozsul<カシャル>〜 カフェ兼お悩み相談所〜

1、友達づくりに悩む男子大学生

4月。桜がひらりと青空に舞い、美しく咲き誇っている。

今日も園内は来園者で賑わっている。
ここ、“Cozsul<カシャル>” も多くのお客様が寛いでいる。

窓を開けているので、そよ風が店内に入ってくる。穏やかで快い春の午後1時だ。

やがて、店内にいたお客様はゆっくり寛いだ後、支払いを終えカフェを後にした。

お客様が出るたびにチリンチリン、とドアベルが澄んだ音を鳴らした。

15分ほどで店内は、私1人になる。しん、と静まり返った店内。私はテーブルの片付けをして、次のお客様が来店できるように整えた。

そのとき。壁にかけられた振り子時計がボーン、ボーンと鐘を鳴らした。

私はメッセージカードを取りだし、ガラス窓に挟んだ。

“ Cozsul(<カシャル>)、安らぎと寛ぎを提供する悩み相談所”。

木のプレートにそう書いてある。

(さて、本日のお客様は、どのような悩みを抱えているのでしょうか。)

そう思いながら、支度をしてお客様が来るのを待つ。

ドアが開く。チリンチリン、とドアベルが鳴り1人の男性が入ってきた。