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他愛もない話をしてる間に誠は寝てしまったの
で屋上を散策することにした。
コの字の校舎の端と角の4箇所に屋上よりも高
い小さな塔がある。出窓があるから入れそうだ
けど人間だと梯子がないと入れそうにない創り
になってる。
『入ってみるか』
人間では無理でも獣人の身体能力だとジャンプ
すれば余裕で屋根まで届く。
屋根に捕まって出窓を開けようとしたが、、、
中に誰かいる。
『ねてる、?のか、?』
中にいる人は塔の中の端っこに丸まって寝てい
いるようだった。
わざわざこんなとこまで来て寝る人がいるのか
周りに梯子らしいものは見えなかったし
その人の雰囲気的にも獣人だろう。
音を立てないように静かに降りようとしたその
時
『だ...れ?』
寝ていたはずの人物に話しかけられた
いつの間にか起き上がっていたようだ
黒髪のふわふわした髪の毛に琥珀色の瞳
座っていてもわかる体の大きさ、
190超えてるんじゃないか?
そんなこと考えているとその人は出窓を開けて
俺の腰を掴み抱き上げ、中に引き入れてきた
そして俺の首あたりの匂いを嗅ぎ始めた
『えっ...あのっ...邪魔してすみません
今日転校してきてっ...散策しようと思って...』
わたわたしながら喋っているとその人は
匂いを嗅ぎ終わったらしく満足したように頷き
俺を膝の上に降ろした
「おれ...くま..が...い...やま...と...2-S...せいと...か
い...しょ...き...」
『あっ...皇 紫苑です。1-Sです。えっと...
この体勢って...?』
「おれ...しおん...の...にお...い...す..き...」
そう言って俺を抱えたまま横になって寝始めた
えっ寝るの!?俺どうしたらいいの!?
けど、俺もこの人落ち着くな...
他の人にこんなんされたら手あげちゃってたけ
ど、不思議な人だ
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