《その3》

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《その3》

 文句ばかりな前置きでしたが、本題の『上司の不正』という話です。  私は、最近テレビで頻繁にニュースとして伝えられる、遊覧船が沈没したことで有名になった地方に属する町に住んでいます。 ※(船体が引き上げられた場所から車で何時間もかかりますが、なんせ、でっかいどうなので)  人口は4千人と少しーーという漁業と酪農が盛んであるというイメージの田舎町です。  海をバックに放牧された牛がのんびりと草を食べている姿は、なかなかのシュチュエーションだと思います。  極端な例えではありますが、言う人に言わせてみれば、 「朝、上(かみ)で誰かに喋ったことは、夕方には下(しも)の人にも伝わっている」 ーーだそうです。  上下(かみしも)という辺りが漁師が住む町っぽいですが。  みなさんお察しだと思いますが、田舎ですから噂はすぐに広まるという話です。  そんな田舎町の病院のパートとして、3年ほど前から勤務しています。  
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