運命

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「大丈夫!? 頭あたったよね!?  あ〜ヤベー、どうしよう」 「えぇっと…大丈夫です。  何回か経験あるので、すぐ動け…!?」 「痛いよねぇ」 困ったような優しい声と、 くしゃくしゃと私の頭をなでる、 その人の手は ... あれ? ... あの時も、こうやって、よく彼が―――。 体の中からパチパチ弾ける衝動が昇ってくる。 ジリジリじわじわ… 胸の中をくすぐって、 シュルシュル〜 頭のてっぺんまでかけ上がってきた。 はっ!と息を飲んだ。 痛みなんて吹っ飛んで、 目の前にいる気配の人物を凝視する。 私、この人、知ってる! ジェットコースターの速さで記憶をさかのぼって ... ほら! まだあどけない、あの彼とこの人が ... 重なる!! 私より先に彼が口を動かした。 「あの…もしかして、  北中でサッカーマネやってたり、した?」 「っ!?」  的をついた質問に言葉が出ず、コクコク頷く。 「真野!? 真野凜!?」 私の名を呼ぶ、目をまん丸くしたこの人は、 やっぱり! 「梶くん!?」 ポンッ! シャンパンの栓が抜けたみたいに すっごい大きい声でた。 同時に思い出も、一気に溢れてきてしまって…その時の感情が蘇る。 見つめ合うとドキドキうるさくて仕方ない。 私は、たった今、 10年前に失恋した同級生に再会した―――。
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