女子会

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「この後どこ行く? カラオケ?」  と沙織に聞かれた。カラオケは行きたいけど、ふとこの前の打ち上げのことを思い出してしまった。 「斉藤さん、愛唯の歌真面目に聞いてなかったんじゃないの?」 「だから今度こそちゃんと聞きたいなと思って」  千郷が釘を刺したら、沙織は調子のいいことを言った。 「愛唯がいいならいいんじゃない」 「うん。行く行く」  私が笑顔で答えたら、千郷は仕方ないという感じでスマホでカラオケ店を探し出した。  カラオケに入ったら、 「はい。どうぞ」  と、沙織に先に入れるように促されたので、とりあえずいつも入れてるスキマスイッチの『奏』を入れた。ちょっと古い曲だけど、千郷は知っている。  これは純粋にアニソンじゃなくいいと思った曲だ。パンストの主題歌も後で入れようっと。 「上手いじゃん」  沙織が褒めてくれてうれしかった。  千郷は次にミスチルを入れた。千郷は男性歌手の低い声も出るのでうらやましいのだけど、逆に高い声が出ないみたい。  沙織は今どきって感じで星野源を入れていた。って全員男性歌手じゃん。  私も男性歌手の曲の方が好きなのだけど、女性歌手の方が歌うのは得意だったりする。パプリカはみんな知ってる曲だから、みんなで歌った。  後はお母さんが好きで聞いてるイエモンを入れたり、懐メロと呼ばれる私が生まれる前の曲を入れたりした。  沙織はやっぱり最近の曲が多い。でも、昔の曲もいい曲だから今度聞いてみようと言ってくれた。  千郷はいつもの通りミスチルや小田和正など渋い曲を歌っていた。親が好きみたいで覚えたとか前に言っていた。  カラオケに満足した後、好例のウィンドウショッピングをした。特に今は冬コミが控えているからお金は使えない。  みんなもお年玉前で金欠みたいだった。
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