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第6話 目覚め?(4)
黒髪、日本人の少女サチが、居残りメンバー達に訳、説明をして、謝罪をしても。
未だ寝ぼけている金髪ツインテールの少女リムから吐かれる。
放たれる言葉、台詞はこんな感じなのだ。
「うぎゃ、あああっ!」、
「がぁ、おぉおおおっ!」、
「がお、がお、がぁ、がっ、がががぁ!」、
「わらの眠りを妨げた者、逆鱗に触れて者には、怒りの鉄槌と裁きをくれてやる! 覚悟しろ! 下界! 城下に住み暮らす。亜人どもめぇえええっ!」、
「うぎゃ、あああっ!」と。
先程と変わらぬ荒々しい台詞を、自らが両手を上げ、掲げ──。
怪獣、恐竜、特撮ヒーロー物の着ぐるみの怪獣、悪役達のようないで立ち! ポーズをとる! とってくる!
澤田幸子の口からはまた「きゃぁ、あああっ!」と絶叫が放たれると同時に。
サチを驚愕、絶叫を吐かせてリムの視界も寝ぼけ、ぼやけた物から、はっきりとした視界へと移り変わるのだ。
と、なれば?
自身の目の前で、自分の大きく開いた口を両手の掌で覆い隠しながら、顔色を変え、立ち竦んでいるサチへとリムは、悪びれない様子。
「(ムニャ、ムニャ)……ん? さっちゃん。どうかしたの? 今大変に大きな声をさっちゃん出したように見えた。思えたのだけれど?」
リムは両手を上げる行為をやめて、自身の目を指先で擦りながらサチへと問う。
「もう、リムちゃんはぁっ!」
サチはリムの問いかけに対して不満を漏らす。
でも、当の本人であるリムはと言うと?
未だ彼女は、眠たくて仕方がないから。
相変わらず自身の瞼を擦り。
「ハァ~」と、大きな大欠伸をして漏らし口を押え。
その後は、自身の腕と背筋を伸ばしながら。
「うぅ~ん」と、言葉を漏らしながらの様子でリムは、相変わらず悪びれる様子、素振りもみせないから。
サチはリムの目の前で、己の腰に両手を当て、仁王立ち。
『プンプン』と、不満のある顔で頬膨らませ、唇を尖らせながら佇んでいる状態。
そんな二人の様子を凝視、観覧、観察をしていた居残りのクラスメイト達も、苦笑を浮かべ口を揃えながら。
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