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第9話 帰宅の途! 主人公の周りには常に事件が?(1)
トコトコと歩行、雑談をしながら帰宅をする三人。
と、いうか? 二人かな。
遠目から三人の歩く、歩行をする様子、姿を凝視すればねと、説明をしたところで。もう直ぐ日が暮れ沈む時間帯が近い為か?
空が、天が、真っ赤、茜色に染まりつつある時間帯を下校する二人の少女と少年一人。
そう、先程自身の教室内で大騒ぎの原因となった下校前の転寝、寝ぼけで、咆哮! 怒吠え! 怒声を、『ギャ、オォ~!』、『ギャ、オォ~!』と、吠え吐いたリムと。
彼女を、少女を起こそうとして、咆哮に驚愕してしまって、自身の腰を抜かしそうになったサチと、彼女の幼馴染、近所に住む、同級生、同じクラスの上田少年の三人が。
二人の少女は肩を並べ仲良く。
『キャ、キャ』と、年頃の乙女らしいトークに花を咲かせ、お嬢さまトーク。
それを後ろ、後方から、面倒くさそう、気だるげ。
彼は呆れた顔を、交互にクルクルと素早く変化させ。
たまには彼が、「はぁ~」と生欠伸をかきながら、ついて歩く公園内を抜けるルートでの光景なのだが。
この光景は、いつもの如く、いつもの調子で、自分達が通う学び舎、第一中学校を下校、後にしながら帰宅の途についている最中の三人の様子、容姿なのだが。
そんないつもの如く調子で、リムとサチが、『キャ、キャ』と中学生二年生の乙女らしい会話──乙女トークをしていると。
サチは、ふとあることに気が付き立ち止まり。
自身の頭を軽く動かしながら、夕焼けに染まる公園内を見渡し始めるのだ。
(今日は男女のカップルが妙に多いいなぁ)と。
サチは心の中で呟くのだ。
「……ん? どうした? 澤田?」
そんな様子のサチを後方──。
二人の少女の背から保護者、ボディガードのようについて歩いていた上田少年が立ち止まり。
幼馴染の少女、サチへと声をかけ尋ね、問うのだ。
「ん? 健ちゃん。何でもない。何でもないよ。ないのだけれど。只……」と。
上田少年の問いかけに対してサチは、意味深な言葉、台詞を返し。
そのまま自身の横で仲良く立ち並ぶリムへと視線を変え。
「リムちゃん?」と。
リムを真っ直ぐ見詰めながら声をかけてくる。
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