【Next step study その1:真緒激LOVE男の攻略法】

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【Next step study その1:真緒激LOVE男の攻略法】

【Next step study その1:真緒激LOVE男の攻略法】 「ちょっと、目立ってるみたいだな、俺ら。」 『気のせいです。きっと。』 大学卒業式終了後。 大学校門付近で約1年ぶりに再会した、忘れられなかった大好きな人の腕の中にいるあたしは、自分の想いが成就したという嬉しさでそんなのお構いなし。 「真緒、さすがに俺はこういうの慣れていないから恥ずかしいというか・・・」 『今更です。それにあたしをこうしたのは岡崎先生ですよ?』 彼の胸に顔を埋めたままだったあたしがそう言いながら、むくりと顔を上げて彼の顔を見上げると、彼は眉を下げて照れながらも困った顔をしている。 絶対に岡崎先生が悪い もう会えないと思っていたのに、突然やってきて あたしに “好き” どころか “大好き”って言わせるようなことするから だからあたしは彼にもっと強く抱きつくんだ 今まで彼が好きという想いを堪えていた分、 今は彼をたっぷり堪能するんだ 「まったくお前は・・・」 あきれているような言葉を言っているけど、口ぶりはとても甘い。 あたしを抱きしめている腕の力も弱めたりもしてなくて。 こういうところもスキ!!! 恋愛初心者のあたしは、彼へのスキが自分で止められない そんなあたしのダメっぷりを見抜いたのか、彼が 「あのな~、俺はこれから」 あたしをどうにかしようと説得し始めていた時。 「真緒~!!!!いた!どこにいたのよ!・・・って、きゃあ~!!!これ、どういうこと?」 「真緒ちゃん、誰だ、そいつは!!!! 俺は初めてみるぞ!!! 俺の大切な真緒ちゃんが!!!」 昔から、彼氏作らないの~?あたしの夢は真緒のイケメン彼氏と一緒に晩酌することなのに・・・と急かし続けていたお母さん そして そんなお母さんの隣で、そんな男、一生いらんからな!とあたしとお母さんに釘を刺し続けていたお父さん さっきまで卒業式に参加していた彼らが息を切らしながら、お父さんなんかは鬼の形相であたし達のほうに駆け寄ってきている。 さすがのあたしもこの人達に騒がれるのは勘弁してほしいと思い、離れがたかった岡崎先生の腕の中から自ら離れた。 『ちょっと待って・・・これには理由があって・・・』 「理由もクソもないだろう!!!・・・白昼堂々、どういうことだ?」 「卒業式だからでしょ~。真緒、誰なのよ、この素敵な男性は!」 鬼の形相なままのお父さんと、岡崎先生の顔を見て目をキラキラさせているお母さんに詰め寄られたあたし。 でも自分で理由とか、言っちゃったけど あたしが一番なんでこういう状況になったかわかっていない だって、1年前、あたしは岡崎先生に彼がスキという想いを諦めさせられたんだよ? なのに、今、あたしは彼がスキという自分がずっと大切にしてきた想いを、彼に誘導されて成就させている あたしが聞きたい なんで今、こういう状況になっているのか・・を 『だから、その・・・』 岡崎先生との朝帰りの時に絵里奈の前でやらされ続けた釈明会見の時は、あんなにもテンプレ返答で応対してやり過ごしたのに 今はそれじゃ済まされないという空気を目の前の両親からひしひしと伝わってくる どこから説明しようか・・とあたしが思案し始めた時だった。 「下さい。僕に。」 「は?」 「お父さんの大切な真緒さんを・・・僕に下さい。」 「は~あ?!!!!」
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