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再告白、とこれから。
「新人の営業がさー教えても何度も覚えなくて、事務の私が営業かと思われてて草だったんだけどー」「はは、まさに岩城だな!」
なんて私の愚痴を聞いてくれる。人の話をうんうんと聞いてくれる姿、かわらないなぁ。
デザート食べながら紅茶を飲んでたらむこうが真面目な顔になって
「もう15年は軽くすぎたのに今更悪い。ストレートに言う。おとなになった俺にもう一度チャンスをくれないか?」
「え、どういうこと?ストレートじゃないよ?そういうところもかわんないね」
「だからあの、結婚前提に付き合ってほしい!」
言葉に詰まってる正彦、これは彼の本気サイン。昔は言葉が少なかったのに今ではこんなに話すようになったけど、言いたいことを言えないとき少し詰まるんだよね。
「私もこの年だし、そしたら、よろしくお願いします!」と90度を超す激しいお辞儀を癖でしてしまった。正彦は私の手をとった。
「はは、お前昔から手きれいだなって思ったけど今もきれいにしてるんだな。強気なのに女子力高さアピールか?w」
「う、うるさいな!」
私たちはちょっと普段と違う月曜日のランチを過ごして仕事が終わった後、夜は食事をした。
久々の恋愛、結婚前提、どうなるのかな。
お母さん、喜ぶかな。みんなはきっと歓喜してまた馬鹿騒ぎ飲み会を開くかもしれないね。
(完)
【作者あとがき】
この話は私の中学時代~大人になっても仲良くしてくれた友達、そして私に創作や絵を描く進路進言と自信を与えてくれた友達にささげる物語です。天国でどう思ってるかな。喜んでくれたかな。紫は頑張りすぎて突然この世からいなくなってしまいました。中学の作者は陰キャで色々とかばってくれたのも紫。紫はGLAYが大好きで、家族関係は複雑だったけど若いお母さんはかっこよくて、私が高3のとき、自分の母ちゃんが死んだ時、二人で駆けつけてくれ抱きしめてくれたのを忘れられません。
ゆかりママ、ゆかりを生んでくれて感謝しています。
ゆかり、早すぎだよ、でも疲れたならゆっくり休んで。あなたの決断を否定はしないから。
いつまでも、ゆかりが生きていた足跡をのこしたくて創作作品にしてしまいました。
紫が、私たちに明るい光とパワーを与えてくれていたということを忘れません。
紫がいなかったら今の私はいなかった、はっきりと言っていいんだよって、悲しいね、矛盾してるねって中学生の時座り込んで駅で話してたあの日が尊いです。
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