51人が本棚に入れています
本棚に追加
始まりは嵐のようにやってきて、終わりは静かに消えた
恋愛ってやつは厄介だと身にしみた27の夏
消えた恋人の影を消すように過ごす時間は、ふとした時に虚しくなり、なおさらつらくなるばかり
今までだって普通に恋愛してきたってのに、結婚まで考えた相手だからなんだろう
別れたあとの感覚が今までとは違う
「あっつ……
だる」
「夏だからな」
「もっとこー会話が続くような返答もらえます?」
職場の後輩である胡桃琉絆(クルミルキ)がため息をついた
営業先からの帰り道、クーラーのきいた車の中での会話だ
最初のコメントを投稿しよう!