後輩、胡桃琉絆

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始まりは嵐のようにやってきて、終わりは静かに消えた 恋愛ってやつは厄介だと身にしみた27の夏 消えた恋人の影を消すように過ごす時間は、ふとした時に虚しくなり、なおさらつらくなるばかり 今までだって普通に恋愛してきたってのに、結婚まで考えた相手だからなんだろう 別れたあとの感覚が今までとは違う 「あっつ…… だる」 「夏だからな」 「もっとこー会話が続くような返答もらえます?」 職場の後輩である胡桃琉絆(クルミルキ)がため息をついた 営業先からの帰り道、クーラーのきいた車の中での会話だ
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