雪代に浸る

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◆◆◆  聖域の為、ここでのキャンプの時は火が使えない。村で用意した火を通さずとも食べられる食事と、持ち込んだ湯でつくった飲みもので喉を潤しながら夜の寒さを少しでもしのごうとアレクはクリスを自身の身体の前に座らせアレクの被るローブの中に一緒に包み込んだ。 本当の所は、何よりこの聖域ではクリスがふらりと消えそうで怖くてたまらないから夜になると一時も肌を離したくないだけだとは気が付いていてもアレクは目を逸らしたかった。  腕の中に抱きかかえたまま指先をクリス服の下に滑り込ませる。色素が薄く滑らかで柔らかいクリスの体温はアレクより少し低い。抱きかかえた少し冷たい体温がアレクの少し高めの体温にじわりじわり流れ込むのは堪らなく気分が高揚する。 下半身に集まった熱で兆した熱杭がクリスの尻に主張し始めるとクリスの耳がみるみる間に朱に染まり身体から力が抜けてアレクの腕の中で蕩けだす。 左手でクリスの胸の小さな果実を摘み揉みほぐし、爪で引っ掻きながらクリスの耳元に顔を寄せその淡い植物の様な甘い体臭を胸一杯に吸い込んだ。 「……んっ……」 クリスの鼻を抜ける甘い吐息に我慢出来なくなって身をせり出しながらクリスの頭を抱きかえていた右手を動かしその顔をこちらに向けると、薄く色付いた唇に噛みつくように喰らいついた。 上唇も下唇も丁寧に舐め甘噛すると、空気を求めるかの様にクリスの唇が薄く開く。 そこに待っていたとばかりに熱くなった舌を挿し込むと、一瞬は受け入れたもののクリスは両腕に力を入れてアレクの想いをゆっくり押し返した。 「ここ、は……せ、いき、だから……」 「うん。わかってる」 乱れた熱い吐息がクリスが本当は嫌がってなどいないと伝えてくる。アレクだってこれ以上の事をここでしようとは思っていない……筈だ。 「でも、下りたら……聖域を外れてみんなと合流する前、少しでいいからクリスをかわいがらせて?」 ここでの行為のリスクを考えて下半身に溜まった熱が身体中を暴れまくるのを静かに抑えようとする。けれど自分自身も納得させようと出した案に青紫の瞳を蕩かせながらコクリと頷くクリスの姿を見てしまったアレクの下半身の熱の温度は再度上がった。
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