雪代に浸る

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◆◆◆ 「君がアレク君?話に聞いてはいたけど魔力も体力も十分そうだね。元気な若い子は大歓迎だよ。ようこそ我らが魔術研究所へ!!」  侍従に追い立てられ内心不貞腐れてギリギリの時間に訪れた初日。 アレクの父の幼馴染みと聞く所長自ら、わざわざ現れて迎え入れられた時は、不穏な言葉は聞き流し、さすが魔術師団の最下層だけあってアレクに媚びへつらうのかと内心かなり侮り嘲笑った。  そのまま軽いノリの所長に連れて行かれたのは魔術師団の敷地内でも一番端っこの魔術研究所の更に奥地のボロい扉の前。 看板らしきものを見れば魔術研究所遺物管理局水源地管理室という今までアレクが在籍していた戦いに特化した魔術騎士団とは程遠い名前の部署だった。 「はい、ここね。じゃ、頑張ってね」 それだけ言うと所長はにこやかな笑顔でアレクを残し転移魔法で一瞬にして姿を消した。 そう、高位魔術師しか使えない筈の転移魔法でさらに詠唱なく、スルッと消えた。
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