INTERVAL 悪女たちのガールズトーク

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INTERVAL 悪女たちのガールズトーク

どうやら、颯くんに彼女ができたらしい。 ……颯くんの前では、いかにも「気にしてませんよ~」って感じで振舞ってみたけど、やっぱり、そんなの……。 「気にしない訳ないじゃーんっ!!」 昼休み。人影まばらな大学の教室でそう叫んで、机に突っ伏した。 「颯くんの彼女、かわいかった。目がくりんくりんで、髪の毛ふわふわで、お人形さんみたいだった……」 えみりがリプトンの紙パックを飲みながら、よしよしと、わたしの頭をなでる。 「ほんっと一途だねぇ、岬は。いっそ、この際新しい恋とかどうよ」 そんなえみりの言葉に、わたしは、ぶんぶんと首を横に振った。 「無理。だってわたしには、颯くんとの未来しか見えないもん……」 えみりは、呆れた顔でわたしを見る。 「そんなこと言って。じゃあ、岬はどうするつもりなの? その彼女から『颯くん』を奪う? まさか、その彼女と自然に別れるまで待つとか言うつもりじゃないでしょ?」 「……それは……」 奪う、って。なんか、それは良心が痛むというか。 そもそも、わたしに奪えるほどの魅力があるなら、この四年間、こんなに苦労はしてないはずで。 そうすると……。 「……自分を磨いて、待つ」 ぽそりと言ったその一言に、えみりは目をぱちくりさせた。 「……もう、岬、あんたって子はっ! ほんっと、いい子過ぎ!」 えみりは、わたしのセミロングの髪をわしゃわしゃとなで回した。 「え、えみりっ、ボサボサになっちゃうっ……!」 もう、また帰りの電車、颯くんと一緒になっちゃったら大変! ……なんて、考えちゃう自分が悔しい。 ……でも。
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