Timeless

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 母の声が聞こえなくなると、体が一気に肉体を帯びてずしりと重たくなった。死んだ? おばあちゃんが? なんで? 何かの病気だったっけ。いや、何も知らされてなかった。てっきり元気なものだと思ってた。先々月、おばあちゃんとLINEでやりとりしたはず。  トーク履歴を開くと文子という祖母の名前があった。開くと、おばあちゃんが慣れない手つきで一生懸命打ったのだろう、誤字脱字がいっぱいの文面が目に入った。  【みちるちやん今日は。元気ですか。まだ寒いね、。でんわで言ってたた本、あるよ 。一階の本だなです。また取りに来てください、お仕事無理せずにね、。】  【わかった! ありがとう。また取りに行きます。おばあちゃんこそまだ寒いんだから、ちゃんと温かくして過ごしてね!】  【有難う。お休み】  
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